悪逆な富デッキ
2014年11月9日チームNTS(Nanshin Tozama Summit)謹製の悪逆な富デッキ!
GPTは突破できなかったけれど、お気に入りなので少し語らせていただきたい!
今回私が使ったリストは以下のようなもの。
(Kung Fu Magic様より引用、一部改編)
基本的には相手のエンドにケイラメトラの指図を設置して、返しのメインで大きな悪逆な富を打つことを狙います。
勝ち筋は悪逆な富で奪った相手の呪文・クリーチャー。こちらが採用しているクリーチャー達はあくまで延命用・マナ安定用です。
個々のパーツについて見ていきましょう。
・森の女人像
採用しない理由がないマナクリーチャー。0/3呪禁はブロッカーとしても優秀。
このデッキではケイラメトラの指図を貼ってもコイツからは1マナしか出せないということを(当然だが)意識しないといけない。不屈の自然のような土地を持ってくるマナ加速だと2マナになるのにね。
・クルフィックスの狩猟者
このデッキにとっては土地供給の安定、2/4のブロッカー、ライフゲインと、すべてが必要とされる要素である。後述のキオーラとのシナジーが特に美しいこともあり、狩猟者を強く使えているデッキといえよう。
・ナイレアの信奉者
実のところ、疑問枠。役割は延命手段。信心参照のため回復量は定量的に量りにくいが、だいたい3点ゲインでも十分と判断しての採用でもある。
ケイラメトラの指図設置下だと膨大な展開量からの膨大なゲインとなる可能性もある。指図が信心2あるのも地味に素敵。
ジェスカイ・ウィンズなんか相手に悪逆な富を間に合わせるためのパーツ。3/3のために道の探求者に単独では突破されないこともポイント。やることがないときには当然殴りに行く(相手クリ―チャーが全部飛んでいるとか)。
・スゥルタイの魔除け2/英雄の破滅1/残忍な切断2
単体除去枠。それぞれ利点・欠点があるので散らしての採用とした。
スゥルタイの魔除けは除去としての信頼性はイマイチ低いものの、残り2つのモードは有用。帰化をメインから採用できることは大きな強みとなるし、ドローでコンボパーツを探す役にも立つ。英雄の破滅を切って魔除け3枚でもよかったかも。
墓地が肥えにくいため残忍な切断のコストはあまり軽減できない。このカードの強みはシングルシンボルであること。優先して緑青の土地から置いていく関係で黒のダブルシンボルは揃うのが遅れやすい(と感じている)。
・荒ぶる波濤、キオーラ
土地伸ばし&フォグ&アドバンテージ。これも必要なことがすべてそろっています。
+1能力はアブザンミッドレンジ相手の序盤~中盤において活躍する。つまり大型クリーチャーを2体展開されるまでなんだけど…それぐらいには悪逆な富が間に合うかと。
実際はほとんど4マナの探検でしたね。それでも1ドローできるだけでも悪くない。軽蔑的な一撃当たったときは4マナなことを恨みましたけど。
・ケイラメトラの指図
コンボパーツその1。瞬速のついた春の鼓動。
プレイヤー両者に影響するので設置するタイミング次第では、あるいは相手のデッキ次第では裏目に出る可能性もある。具体的な裏目はポルクラノス、火口の爪、女王スズメバチ、灰塵の乗り手などが入っているデッキに対して。
それでも普通はこんな大量マナを想定したデッキはないし、設置するタイミングはこちらが選べることもあり、置けるなら置いてしまってもいいパーツ…これはさすがに暴論か?
・悪逆な富
コンボパーツその2にしてこのデッキの勝ち手段。相手のデッキが強いほど勝ちにつながるようになる素敵なカード。現スタンのスフィンクスリベレイション!(マゾ村先輩談)
できるだけ大きな値で打ちたくなるけれど、一発目は8(相手が緑なら女王スズメバチの7)を意識して打つといいかも。8ならばスタンのデッキで唱えられないスペルはほとんどない。
試合展開の例としては、土地4枚+女人像から指図を設置、そこからアンタップインして使うと11マナのX=8!美しい…
・霊気渦竜巻
5マナの攻撃クリーチャー限定の全体バウンス。だいたいフォグ。
相手がクリーチャーをトップに置いてくれれば悪逆な富チャンス。わずかながらシナジーしている。
・時を越えた探索
コンボデッキにとってこのタイプのドローは非常に強力。探査で軽減できるならそれでいいし、墓地が肥えていなかった場合でも指図があれば打ちやすくなる。
スフィンクスリベレイションには敵わないけどな!
・ガラクの目覚め
一方的な虐殺。ニッサやエルズペスと1:1交換を取ることすら可能な超強いカード。相手のクリーチャーは全滅、もちろんこちらが悪逆な富で奪った奴を除いて!
なお、9マナ。ほとんど指図前提での運用になりますね。不利な盤面でエンドに指図からこれに繋ぐと超きもちいい!
・土地25枚
基本は緑青を優先。それでもサイドボードからは黒のカードも増えるのでダメランをフル採用してみた。結果的に青と黒のマナソース差はあまりなくなったか。
タップインの枚数を増やしたくはなかったが、結局13/25がタップインに。神殿を1枚ぐらい基本地形にしても大丈夫かな? もしかして土地多いかな?
サイドボード(再掲)
このデッキはミッドレンジ全般には非常に強いデッキのため、ミッドレンジ対策のカードはあまり採らない。
苦手な相手は極端に早いデッキと極端に遅いデッキ。それと単体のカードパワーは低いカードで構成されたコンボ・シナジーデッキ。具体的なデッキ名を挙げると、赤単スライ、青黒コントロール、ジェスカイの隆盛コンボ、青赤ハサミアグロなど。これらに対抗できるカードをサイドに採る。
・思考囲い4
コンボデッキやコントロールに。最強のハンデス呪文。問答無用。
カウンターの入りうるデッキに前方確認のために打つこともある。
・悲哀まみれ3
赤スライ絶対殺すカード。その他のビートダウン相手にはあまり効かないカードなのでサイドイン枚数は抑える。でも女王スズメバチを見たら数枚入れたくなっちゃう…
こちらのメインクリーチャー達は全員死なないのも素敵。サイドから投入するこちらの女王スズメバチは死ぬけどなー。
・解消3
確定カウンターおまけつき。最近全然見ないよねコレ。
カウンター合戦用のカードなら否認や白鳥の歌でいいのだが、構えて動くこのデッキではサイド後にコントロールのように振舞うこともでき、そういった場合では汎用性の高い解消が有効だろうと判断したこともある。
ミッドレンジ相手にも数枚投入することも。
・予知するスフィンクス3
ジェスカイの打点を抑えるブロッカーとしての採用。ついでにコントロール相手に殴りかかるフィニッシャーとしての役割もある。ほんとコイツ強いな。メイン昇格しても活躍しそうだぞ。
・女王スズメバチ2
あまり採らないと言っていた対ミッドレンジ枠。実際は結構な頻度でサイドインする。ブロッカーとして非常に優秀なのは当然だが、飛行の6点クロックは洒落にならない。
指図のマナブーストがなくても出すことができるギリギリの範囲か。サイド後ではよく指図割られたから仕方なくコイツでビートしていたような気がする。
マッチ結果 参加者22人の5回戦+Top8によるシングルエリミネーション
1回戦 VS赤スライ
踏んじゃいけない相手を初戦で踏む不運
× 撲☆殺
〇 闇に呑まれよ!(悲哀まみれを唱えます)
〇 悲哀まみれ打たなきゃ負ける盤面でスゥルタイの魔除けで探しに行ったら見つかってやみのま! ドロー強かった。
2回戦 VS緑黒星座信心
× 悪逆な富X=7でクリーチャー5体奪うも破滅喚起の巨人を連打されて壊滅。再利用の賢者に指図を割られたあとタップイン処理を1枚間違えて、ガラクの目覚め素打ちできなくて負け。
× ニッサよいつー
3回戦 VS青赤ハサミバーン
× 2ターン目に5/5破壊不能
〇 調子に乗ってスズメバチビート(残りライフ5)
〇 祈りながらスズメバチビート(残りライフ3)
危ない局面は何度もありました。悪逆な富をサイドアウトするので勝ち筋が細くなってしまうからこのマッチ苦手ー。
4回戦 VSアブザンリアニメイト
〇 キオーラ連打するも相手にサイ、スズメバチ、灰燼の乗り手と強いところをいっぱい出される。しかし悪逆な富で同じく強いところを大量に奪い、LOも見えてきたことで勝ったような?
〇 早い段階で風番いのロックが強襲してきて辛い。なんとか凌いでから、結局スズメバチ2枚ビートで勝ち。何デッキ?
5回戦 IDしてSEへ
SE1回戦 VS緑黒星座信心
〇 開花の幻霊を奪い、こちらの狩猟者を展開してドローする友情コンボ。
〇 指図はあるけれど悪逆な富が全く来ない。土地を並べて探しに行くもハチを凌ぐのにリソースをたくさん使わされる。次で殴り殺されるってときにトップから悪逆な富が降ってくる。全力全開で打ち、相手がLO。
SE2回戦 VS青黒コントロール
〇 相手が6T目ぐらいまで土地二枚で止まる壮絶な土地事故。その隙につけこんで…といきたいものの、こちらの手札も土地と時を越えた探索、残忍な切断にガラクの目覚めと不要牌がいっぱい。指図あったかもしれないけど事後っている相手に貼ってあげる必要はない。事故しているとはいえキオーラプレイしてみたら土地二枚から軽蔑的な一撃打たれて驚く。
相手が時を越えた探索で復帰したので危険な櫃設置に合わせて指図を設置。調子に乗って2枚も設置! そして膨大な量の悪逆な富をキャストしてこれが通る…のはいいんだけど、指図2枚のせいで相手は島1枚から解消を打てていたようで…調子に乗ったこちらのミスと、気づかなかった相手のミスで相殺される。そのままグダグダしたけどLOで勝ち。
〇 サイド12枚投入してコントロールシフト。スフィンクスで殴り続けて勝ち。
スゥルタイの魔除けが輝いていました。真珠湖の古きものに打て(当たらないけど)、危険な櫃を割れ、ドローもできるイケメン。採用してよかった。
最も不利な相手だと思っていたので、幸運とはいえ勝てたのは素直に嬉しいですね。
決勝戦 VS白黒ビートダウン
× 道の探求者→除去→除去→ソリン→ブリマーズ。負け。
それでも悪逆な富X=7の唱え方次第ではライフ1で生き残っていたようで、次のターンが回ってきたらX=11で唱えられていたみたい。ミスですね。反省しなさい。
× 思考囲いを2連打され、女人像→狩猟者と抜かれていって、盤面構築ができないままに殴り殺される。途中苦し紛れに悪逆な富をX=2,3で打つも、唱えられたのは急報だけ。こんなのリベレイションじゃないよ!!!!
負け語りついでに、あと1枚土地があればスズメバチに届いていたのです。そうすれば…少なくとも延命にはなりましたね。延命でしかないですが。
こんな感じで、2位となりました。
改めて思い返すと土地事故している相手が多かったように思います。こちらはあまり土地に不自由した記憶はありません。運がよかったのかなとは思いますが、デッキの性質上事故リスクが低かった可能性も考えられます。引きの強い弱いは運に左右されるところなので干渉できませんが、私のデッキだとスクリューはまずいですがフッドはまだ許容できるので、キープorマリガンの基準はわかりやすかったですね。
ここから採用を検討したが今回は採用しなかったカードを数枚紹介します。
・春の具象化
マナ加速兼序盤の壁。相手のクリーチャーを1ターン受け止めながら土地を伸ばすような運用になるはず。桜族の長老がよくやるアレ。
しかし私は強くないと思って採用しませんでした。理由は単純に能力を起動するまでに1ターンかかるからです。終盤トップしてしまうと女人像以上に仕事をしないのではないのか? と。
しかしながら、土地の枚数を増やすマナ加速が指図と相性がいいのは事実です。それに、チャンプブロックで能力を起動できなかったとしても延命は延命。最低限の仕事はしているといえるのでしょうか…?
私の中での評価はかなり低いですが、一応候補には残しておきましょう。
・航海の終わり
単体除去枠。青マナは確保しやすいので黒ダブルの英雄の破滅よりも…と思って試してみました。バウンスはアドバンテージを失うのであまり使いたくないのですが、生き延びれば勝ちのコンボデッキだと採用の言い訳もあると思ったのです。
この枠は直前にスゥルタイの魔除けに変更になりました。魔除けだとカマキリの乗り手と包囲サイを倒せないということで嫌っていたのですが、その2体はそもそもバウンスしたところであまり意味がありませんのでね。
同様の理由で検討されたのは、鐘音の一撃/悪寒/突然の嵐/胆汁病/信者の沈黙あたり。
・ギルドパクトの体現者、ジェイス
用途は航海の終わりと同じ、バウンス枠。ついでに暇があればライブラリーを掘ってコンボパーツに近づけるかも?
少し試したときにコントロール気味の相手(悪逆コンミラー、サイド後)に奥義を決めて、強そうだと錯覚しそうになったけれど、それはきっと例外的なケースで、しかもそういうことならほかに有効なカードがあるはず。ジェイスでなければならない理由というものは考えても見つからず。不採用。
・解消(などのカウンター呪文)
ナイレアの信奉者の枠。延命手段としてのカウンターという選択肢。
これはまだ試していません。指図の設置はインスタントタイミングのため、構えることは結構多いです。そこで指図/カウンター/除去/バウンス(霊気渦竜巻)の択選択をかけることは強い動きのようにも感じるが…どうでしょうか?
・世界を喰らう者、ポルクラノス
これもナイレアの信奉者枠。延命というより、優秀なサイズで除去にもなるクリーチャーを投入し、相手の動きを制限しようという選択肢。一応指図であふれるマナとの相性は悪くない。出して即除去が飛んできた場合には何もしないことがネック。
1色違うことは承知の上で、竜爪のスーラクなんかがこのプランには適していそうな気がしますね。
・リリアナ・ヴェス
主にサーチ能力に期待して。このデッキは2枚コンボともいえるデッキだから、確実なサーチは非常に有用。そしてミッドレンジやコントロールに強いパーツであることも魅力。
今回私は採用しなかったが、十分選択肢には入るカードである。メタに合わせ、アグロ・ミッドレンジ・コントロールのうち後者2種が多いと判断したならば入れ替えるようなカードだと思う。(ちなみに私は前者2種が多いと予想してナイレアの信奉者をメイン採用していた。結果的には青黒コンが大量にいたわけだが)
・世界を目覚めさせる者、ニッサ
サイドボードに採用するフィニッシャーとして。青黒コン相手には強いと思うんです。
実はNTSの二人ともニッサを持っていなかったから採用できていないのですが…でも予知するスフィンクスで十分のような気もします。
ニッサの利点は対処されなかった時のクロックの早さでしょうね。4点→8点→12点ってのはすごい。そして土地だから危険な櫃で吹っ飛ばない。えらい。
・霊気渦竜巻/時を越えた探索/ガラクの目覚め(枚数調整)
フォグと、ドローと、全除去。増やしたり減らしたり、ほかの枠と入れ替えてみたり。
霊気渦竜巻は思ったよりも便利なカード。それでもあまり多くは採用したくないような…今の2枚という枚数は適正ではないでしょうか?
時を越えた探索はあと1枚多く採用してもいいですね。このカードはコンボデッキにとっては必須のカードで、何度も打つことでどんどんと有利になっていくタイプのカードでもありますから。それでも探査にはあまり期待できないから3枚が限度だと思います。
ガラクの目覚めは…疑問枠です。極論、1枚でもいいんじゃないかとすら考えています。初手には欲しくない、1枚打てばゲームにほぼ勝てるor負けない、」特定のカード(指図)がないと唱えることが困難ということで、探索やリリアナなどで探しに行く枠としてのピン挿しもありえますね。
逆に、4積みという選択肢も存在するでしょう。この場合はマナ加速を全力で行い、どんな盤面を作られてもとにかくガラクの目覚めで仕切りなおすという意図になります。青黒コンの危険な櫃と似たような発想ですね。問題は9マナの一括払いであることと、速攻クリーチャーを温存されるリスクですねぇ。
以上です。参加者22名のGPT準優勝程度で調子に乗って書いてしまった恥ずかしい文章ですが、どなたかの参考になれば幸いです。優勝できていれば書いても恥ずかしくないんでしょうけどね。
最後になりましたが、会場まで連れて行ってくださり、一部のカードを貸してくださり、そして何よりも、悪逆な富コントロールの調整を一緒にしてくださったNTSチームメイトのKei Takahashiさんにこの場を借りまして厚くお礼申し上げます。
GPTは突破できなかったけれど、お気に入りなので少し語らせていただきたい!
今回私が使ったリストは以下のようなもの。
(Kung Fu Magic様より引用、一部改編)
Main Deck(60 cards)
4 森の女人像/Sylvan Caryatid
4 クルフィックスの狩猟者/Courser of Kruphix
4 ナイレアの信奉者/Nylea’s Disciple
4 悪逆な富/Villainous Wealth
2 スゥルタイの魔除け/Sultai Charm
1 英雄の破滅/Hero’s Downfall
4 荒ぶる波濤、キオーラ/Kiora, the Crashing Wave
4 ケイラメトラの指図/Dictate of Karametra
2 残忍な切断/Murderous Cut
2 霊気渦竜巻/Aetherspouts
2 時を越えた探索/Dig Through Time
2 ガラクの目覚め/In Garruk’s Wake
4 華やかな宮殿/Opulent Palace
4 神秘の神殿/Temple of Mystery
3 疾病の神殿/Temple of Malady
2 欺瞞の神殿/Temple of Deceit
4 ヤヴィマヤの沿岸/Yavimaya Coast
4 ラノワールの荒原/Llanowar Wastes
1 ヨーグモスの墳墓、アーボーグ/Urborg, Tomb of Yawgmoth
1 島/Island
2 森/Forest
Sideboad (15 cards)
4 思考囲い/Thoughtseize
3 悲哀まみれ/Drown in Sorrow
3 解消/Dissolve
3 予知するスフィンクス/Prognostic Sphinx
2 女王スズメバチ/Hornet Queen
基本的には相手のエンドにケイラメトラの指図を設置して、返しのメインで大きな悪逆な富を打つことを狙います。
勝ち筋は悪逆な富で奪った相手の呪文・クリーチャー。こちらが採用しているクリーチャー達はあくまで延命用・マナ安定用です。
個々のパーツについて見ていきましょう。
・森の女人像
採用しない理由がないマナクリーチャー。0/3呪禁はブロッカーとしても優秀。
このデッキではケイラメトラの指図を貼ってもコイツからは1マナしか出せないということを(当然だが)意識しないといけない。不屈の自然のような土地を持ってくるマナ加速だと2マナになるのにね。
・クルフィックスの狩猟者
このデッキにとっては土地供給の安定、2/4のブロッカー、ライフゲインと、すべてが必要とされる要素である。後述のキオーラとのシナジーが特に美しいこともあり、狩猟者を強く使えているデッキといえよう。
・ナイレアの信奉者
実のところ、疑問枠。役割は延命手段。信心参照のため回復量は定量的に量りにくいが、だいたい3点ゲインでも十分と判断しての採用でもある。
ケイラメトラの指図設置下だと膨大な展開量からの膨大なゲインとなる可能性もある。指図が信心2あるのも地味に素敵。
ジェスカイ・ウィンズなんか相手に悪逆な富を間に合わせるためのパーツ。3/3のために道の探求者に単独では突破されないこともポイント。やることがないときには当然殴りに行く(相手クリ―チャーが全部飛んでいるとか)。
・スゥルタイの魔除け2/英雄の破滅1/残忍な切断2
単体除去枠。それぞれ利点・欠点があるので散らしての採用とした。
スゥルタイの魔除けは除去としての信頼性はイマイチ低いものの、残り2つのモードは有用。帰化をメインから採用できることは大きな強みとなるし、ドローでコンボパーツを探す役にも立つ。英雄の破滅を切って魔除け3枚でもよかったかも。
墓地が肥えにくいため残忍な切断のコストはあまり軽減できない。このカードの強みはシングルシンボルであること。優先して緑青の土地から置いていく関係で黒のダブルシンボルは揃うのが遅れやすい(と感じている)。
・荒ぶる波濤、キオーラ
土地伸ばし&フォグ&アドバンテージ。これも必要なことがすべてそろっています。
+1能力はアブザンミッドレンジ相手の序盤~中盤において活躍する。つまり大型クリーチャーを2体展開されるまでなんだけど…それぐらいには悪逆な富が間に合うかと。
実際はほとんど4マナの探検でしたね。それでも1ドローできるだけでも悪くない。軽蔑的な一撃当たったときは4マナなことを恨みましたけど。
・ケイラメトラの指図
コンボパーツその1。瞬速のついた春の鼓動。
プレイヤー両者に影響するので設置するタイミング次第では、あるいは相手のデッキ次第では裏目に出る可能性もある。具体的な裏目はポルクラノス、火口の爪、女王スズメバチ、灰塵の乗り手などが入っているデッキに対して。
それでも普通はこんな大量マナを想定したデッキはないし、設置するタイミングはこちらが選べることもあり、置けるなら置いてしまってもいいパーツ…これはさすがに暴論か?
・悪逆な富
コンボパーツその2にしてこのデッキの勝ち手段。相手のデッキが強いほど勝ちにつながるようになる素敵なカード。現スタンのスフィンクスリベレイション!(マゾ村先輩談)
できるだけ大きな値で打ちたくなるけれど、一発目は8(相手が緑なら女王スズメバチの7)を意識して打つといいかも。8ならばスタンのデッキで唱えられないスペルはほとんどない。
試合展開の例としては、土地4枚+女人像から指図を設置、そこからアンタップインして使うと11マナのX=8!美しい…
・霊気渦竜巻
5マナの攻撃クリーチャー限定の全体バウンス。だいたいフォグ。
相手がクリーチャーをトップに置いてくれれば悪逆な富チャンス。わずかながらシナジーしている。
・時を越えた探索
コンボデッキにとってこのタイプのドローは非常に強力。探査で軽減できるならそれでいいし、墓地が肥えていなかった場合でも指図があれば打ちやすくなる。
スフィンクスリベレイションには敵わないけどな!
・ガラクの目覚め
一方的な虐殺。ニッサやエルズペスと1:1交換を取ることすら可能な超強いカード。相手のクリーチャーは全滅、もちろんこちらが悪逆な富で奪った奴を除いて!
なお、9マナ。ほとんど指図前提での運用になりますね。不利な盤面でエンドに指図からこれに繋ぐと超きもちいい!
・土地25枚
基本は緑青を優先。それでもサイドボードからは黒のカードも増えるのでダメランをフル採用してみた。結果的に青と黒のマナソース差はあまりなくなったか。
タップインの枚数を増やしたくはなかったが、結局13/25がタップインに。神殿を1枚ぐらい基本地形にしても大丈夫かな? もしかして土地多いかな?
サイドボード(再掲)
Sideboad (15 cards)
4 思考囲い/Thoughtseize
3 悲哀まみれ/Drown in Sorrow
3 解消/Dissolve
3 予知するスフィンクス/Prognostic Sphinx
2 女王スズメバチ/Hornet Queen
このデッキはミッドレンジ全般には非常に強いデッキのため、ミッドレンジ対策のカードはあまり採らない。
苦手な相手は極端に早いデッキと極端に遅いデッキ。それと単体のカードパワーは低いカードで構成されたコンボ・シナジーデッキ。具体的なデッキ名を挙げると、赤単スライ、青黒コントロール、ジェスカイの隆盛コンボ、青赤ハサミアグロなど。これらに対抗できるカードをサイドに採る。
・思考囲い4
コンボデッキやコントロールに。最強のハンデス呪文。問答無用。
カウンターの入りうるデッキに前方確認のために打つこともある。
・悲哀まみれ3
赤スライ絶対殺すカード。その他のビートダウン相手にはあまり効かないカードなのでサイドイン枚数は抑える。でも女王スズメバチを見たら数枚入れたくなっちゃう…
こちらのメインクリーチャー達は全員死なないのも素敵。サイドから投入するこちらの女王スズメバチは死ぬけどなー。
・解消3
確定カウンターおまけつき。最近全然見ないよねコレ。
カウンター合戦用のカードなら否認や白鳥の歌でいいのだが、構えて動くこのデッキではサイド後にコントロールのように振舞うこともでき、そういった場合では汎用性の高い解消が有効だろうと判断したこともある。
ミッドレンジ相手にも数枚投入することも。
・予知するスフィンクス3
ジェスカイの打点を抑えるブロッカーとしての採用。ついでにコントロール相手に殴りかかるフィニッシャーとしての役割もある。ほんとコイツ強いな。メイン昇格しても活躍しそうだぞ。
・女王スズメバチ2
あまり採らないと言っていた対ミッドレンジ枠。実際は結構な頻度でサイドインする。ブロッカーとして非常に優秀なのは当然だが、飛行の6点クロックは洒落にならない。
指図のマナブーストがなくても出すことができるギリギリの範囲か。サイド後ではよく指図割られたから仕方なくコイツでビートしていたような気がする。
マッチ結果 参加者22人の5回戦+Top8によるシングルエリミネーション
1回戦 VS赤スライ
踏んじゃいけない相手を初戦で踏む不運
× 撲☆殺
〇 闇に呑まれよ!(悲哀まみれを唱えます)
〇 悲哀まみれ打たなきゃ負ける盤面でスゥルタイの魔除けで探しに行ったら見つかってやみのま! ドロー強かった。
2回戦 VS緑黒星座信心
× 悪逆な富X=7でクリーチャー5体奪うも破滅喚起の巨人を連打されて壊滅。再利用の賢者に指図を割られたあとタップイン処理を1枚間違えて、ガラクの目覚め素打ちできなくて負け。
× ニッサよいつー
3回戦 VS青赤ハサミバーン
× 2ターン目に5/5破壊不能
〇 調子に乗ってスズメバチビート(残りライフ5)
〇 祈りながらスズメバチビート(残りライフ3)
危ない局面は何度もありました。悪逆な富をサイドアウトするので勝ち筋が細くなってしまうからこのマッチ苦手ー。
4回戦 VSアブザンリアニメイト
〇 キオーラ連打するも相手にサイ、スズメバチ、灰燼の乗り手と強いところをいっぱい出される。しかし悪逆な富で同じく強いところを大量に奪い、LOも見えてきたことで勝ったような?
〇 早い段階で風番いのロックが強襲してきて辛い。なんとか凌いでから、結局スズメバチ2枚ビートで勝ち。何デッキ?
5回戦 IDしてSEへ
SE1回戦 VS緑黒星座信心
〇 開花の幻霊を奪い、こちらの狩猟者を展開してドローする友情コンボ。
〇 指図はあるけれど悪逆な富が全く来ない。土地を並べて探しに行くもハチを凌ぐのにリソースをたくさん使わされる。次で殴り殺されるってときにトップから悪逆な富が降ってくる。全力全開で打ち、相手がLO。
SE2回戦 VS青黒コントロール
〇 相手が6T目ぐらいまで土地二枚で止まる壮絶な土地事故。その隙につけこんで…といきたいものの、こちらの手札も土地と時を越えた探索、残忍な切断にガラクの目覚めと不要牌がいっぱい。指図あったかもしれないけど事後っている相手に貼ってあげる必要はない。事故しているとはいえキオーラプレイしてみたら土地二枚から軽蔑的な一撃打たれて驚く。
相手が時を越えた探索で復帰したので危険な櫃設置に合わせて指図を設置。調子に乗って2枚も設置! そして膨大な量の悪逆な富をキャストしてこれが通る…のはいいんだけど、指図2枚のせいで相手は島1枚から解消を打てていたようで…調子に乗ったこちらのミスと、気づかなかった相手のミスで相殺される。そのままグダグダしたけどLOで勝ち。
〇 サイド12枚投入してコントロールシフト。スフィンクスで殴り続けて勝ち。
スゥルタイの魔除けが輝いていました。真珠湖の古きものに打て(当たらないけど)、危険な櫃を割れ、ドローもできるイケメン。採用してよかった。
最も不利な相手だと思っていたので、幸運とはいえ勝てたのは素直に嬉しいですね。
決勝戦 VS白黒ビートダウン
× 道の探求者→除去→除去→ソリン→ブリマーズ。負け。
それでも悪逆な富X=7の唱え方次第ではライフ1で生き残っていたようで、次のターンが回ってきたらX=11で唱えられていたみたい。ミスですね。反省しなさい。
× 思考囲いを2連打され、女人像→狩猟者と抜かれていって、盤面構築ができないままに殴り殺される。途中苦し紛れに悪逆な富をX=2,3で打つも、唱えられたのは急報だけ。こんなのリベレイションじゃないよ!!!!
負け語りついでに、あと1枚土地があればスズメバチに届いていたのです。そうすれば…少なくとも延命にはなりましたね。延命でしかないですが。
こんな感じで、2位となりました。
改めて思い返すと土地事故している相手が多かったように思います。こちらはあまり土地に不自由した記憶はありません。運がよかったのかなとは思いますが、デッキの性質上事故リスクが低かった可能性も考えられます。引きの強い弱いは運に左右されるところなので干渉できませんが、私のデッキだとスクリューはまずいですがフッドはまだ許容できるので、キープorマリガンの基準はわかりやすかったですね。
ここから採用を検討したが今回は採用しなかったカードを数枚紹介します。
・春の具象化
マナ加速兼序盤の壁。相手のクリーチャーを1ターン受け止めながら土地を伸ばすような運用になるはず。桜族の長老がよくやるアレ。
しかし私は強くないと思って採用しませんでした。理由は単純に能力を起動するまでに1ターンかかるからです。終盤トップしてしまうと女人像以上に仕事をしないのではないのか? と。
しかしながら、土地の枚数を増やすマナ加速が指図と相性がいいのは事実です。それに、チャンプブロックで能力を起動できなかったとしても延命は延命。最低限の仕事はしているといえるのでしょうか…?
私の中での評価はかなり低いですが、一応候補には残しておきましょう。
・航海の終わり
単体除去枠。青マナは確保しやすいので黒ダブルの英雄の破滅よりも…と思って試してみました。バウンスはアドバンテージを失うのであまり使いたくないのですが、生き延びれば勝ちのコンボデッキだと採用の言い訳もあると思ったのです。
この枠は直前にスゥルタイの魔除けに変更になりました。魔除けだとカマキリの乗り手と包囲サイを倒せないということで嫌っていたのですが、その2体はそもそもバウンスしたところであまり意味がありませんのでね。
同様の理由で検討されたのは、鐘音の一撃/悪寒/突然の嵐/胆汁病/信者の沈黙あたり。
・ギルドパクトの体現者、ジェイス
用途は航海の終わりと同じ、バウンス枠。ついでに暇があればライブラリーを掘ってコンボパーツに近づけるかも?
少し試したときにコントロール気味の相手(悪逆コンミラー、サイド後)に奥義を決めて、強そうだと錯覚しそうになったけれど、それはきっと例外的なケースで、しかもそういうことならほかに有効なカードがあるはず。ジェイスでなければならない理由というものは考えても見つからず。不採用。
・解消(などのカウンター呪文)
ナイレアの信奉者の枠。延命手段としてのカウンターという選択肢。
これはまだ試していません。指図の設置はインスタントタイミングのため、構えることは結構多いです。そこで指図/カウンター/除去/バウンス(霊気渦竜巻)の択選択をかけることは強い動きのようにも感じるが…どうでしょうか?
・世界を喰らう者、ポルクラノス
これもナイレアの信奉者枠。延命というより、優秀なサイズで除去にもなるクリーチャーを投入し、相手の動きを制限しようという選択肢。一応指図であふれるマナとの相性は悪くない。出して即除去が飛んできた場合には何もしないことがネック。
1色違うことは承知の上で、竜爪のスーラクなんかがこのプランには適していそうな気がしますね。
・リリアナ・ヴェス
主にサーチ能力に期待して。このデッキは2枚コンボともいえるデッキだから、確実なサーチは非常に有用。そしてミッドレンジやコントロールに強いパーツであることも魅力。
今回私は採用しなかったが、十分選択肢には入るカードである。メタに合わせ、アグロ・ミッドレンジ・コントロールのうち後者2種が多いと判断したならば入れ替えるようなカードだと思う。(ちなみに私は前者2種が多いと予想してナイレアの信奉者をメイン採用していた。結果的には青黒コンが大量にいたわけだが)
・世界を目覚めさせる者、ニッサ
サイドボードに採用するフィニッシャーとして。青黒コン相手には強いと思うんです。
実はNTSの二人ともニッサを持っていなかったから採用できていないのですが…でも予知するスフィンクスで十分のような気もします。
ニッサの利点は対処されなかった時のクロックの早さでしょうね。4点→8点→12点ってのはすごい。そして土地だから危険な櫃で吹っ飛ばない。えらい。
・霊気渦竜巻/時を越えた探索/ガラクの目覚め(枚数調整)
フォグと、ドローと、全除去。増やしたり減らしたり、ほかの枠と入れ替えてみたり。
霊気渦竜巻は思ったよりも便利なカード。それでもあまり多くは採用したくないような…今の2枚という枚数は適正ではないでしょうか?
時を越えた探索はあと1枚多く採用してもいいですね。このカードはコンボデッキにとっては必須のカードで、何度も打つことでどんどんと有利になっていくタイプのカードでもありますから。それでも探査にはあまり期待できないから3枚が限度だと思います。
ガラクの目覚めは…疑問枠です。極論、1枚でもいいんじゃないかとすら考えています。初手には欲しくない、1枚打てばゲームにほぼ勝てるor負けない、」特定のカード(指図)がないと唱えることが困難ということで、探索やリリアナなどで探しに行く枠としてのピン挿しもありえますね。
逆に、4積みという選択肢も存在するでしょう。この場合はマナ加速を全力で行い、どんな盤面を作られてもとにかくガラクの目覚めで仕切りなおすという意図になります。青黒コンの危険な櫃と似たような発想ですね。問題は9マナの一括払いであることと、速攻クリーチャーを温存されるリスクですねぇ。
以上です。参加者22名のGPT準優勝程度で調子に乗って書いてしまった恥ずかしい文章ですが、どなたかの参考になれば幸いです。優勝できていれば書いても恥ずかしくないんでしょうけどね。
最後になりましたが、会場まで連れて行ってくださり、一部のカードを貸してくださり、そして何よりも、悪逆な富コントロールの調整を一緒にしてくださったNTSチームメイトのKei Takahashiさんにこの場を借りまして厚くお礼申し上げます。
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